楽器の湿度管理について apollonmusic


大切な楽器を良いコンディションに保つために

「木」という自然素材を使用している物が多い関係上、楽器のコンディションは湿度に影響を受けます。有機素材は基本的に周りの自然環境に合わせようとする性質を持ち、湿度が高ければ水分を多く含み、乾燥の場合はそれに同じます。日本は四季を通じてさまざまな環境の変化を向え湿度の変化も多く、特に梅雨時〜夏、冬にかけては充分注意が必要になります。

どういう症状が出るか?              

ギター・ベースなどの木を素材とする弦楽器は特に湿度の影響を受けやすいものです。 湿度が極端に低い場合:素材違いによる収縮差でフレットバリがでる=ネックをスライドさせた時に両脇でフレットが手に引っかかる様に感じる、ボディー縮みによりトップ落ち、ネック反りやブリッジ位置が下がる事によるビビリ、塗装割れ、ボディーとネックのジョイント部、トップの接合部などの割れ、剥がれなどがあります。 逆に湿度が高すぎる〜水分を多く含むと: 振動が抑えられるため鳴りが悪くなる、ネック反り、ボディーの膨らみによる弦高高、フレット浮き、ペグ・フレットなどの金属部錆び、曇り、腐食などの症状が出ることがありますので注意が必要です。 

適正な湿度、温度は?                

一般的に楽器のコンディションを保つには相対湿度40〜50%が適正とされます。 ちなみにUSAマーチン社、ギブソン社の2大アコースティックギターメーカーの工場内では常時湿度を40〜50%(マーチンは40%)、温度を22℃になるようにコントロールされているそうです。又、楽器の保存には絶対に温度15℃以下にはならないようにというメーカーもあります。(。。個人的にこれは少し極端ではないかと思いますが。。じゃあ、寒い地方の方々はどうすんだっつ〜の!) いずれにせよ上記メーカーなど「湿度管理は自己管理であり、それを怠ったことによるダメージについては保証の対象外」などというところも出て来ました!(コレも個人的には極端である意味無責任な表現ではないかと思いますが。。)特に高級ギターでは楽器本来の鳴りを重視するために鳴るべく薄いラッカー塗装を施すためにより影響を受けやすいと言えます。

どうやって管理するか?

まずは少なくとも湿度計は用意してチェックするという事は必要ではないでしょうか?温度は体感もあるし、天気予報などでも目に入りますが、こと湿度となると「蒸し暑い」「乾燥している」という大まかな印象は持てますが40〜50%に保てと言われても中々ピント来ません。 日本の気候の中ではある程度の変化はしかたがないところですので、大体の目安として一般家庭においては100円ショップに売っている湿度計でも構わないと思います。(メーカーによってはより正確な物が好ましいというところもありますが、それだけ正確にわかったとしても目標数値に正確に合わせるにはどうすれと言うのか?!) では湿度が高い時はどうするか:家庭内ではクーラーの除湿機能を使う、乾燥機をまわす事によっても下げる事が出来ますし、楽器専用の乾燥剤も数種類出ています。 湿度が低い時はどうするか:家庭用加湿器をまわす、楽器用加湿器、加湿剤、湿度管理グッズなどもでています。ヒーターやストーブの上のやかんからの湯気など急激に温度、湿度を上げすぎるものには注意が必要です。 まず弾いた後には必ずボディー、弦、パーツ類についた指紋、汗などをクロスでふき取ります。この場合も高級ギターではコットン100%のものかセーヌ革のものをお勧めします。あらかじめシリコンなどの成分を含んだものは稀にラッカー塗装に悪影響を与えることがありますのでこれにも注意が必要です。又、アコースティックギターでは弾いた後ケースに片付けるときには弦を緩めると言われます、コレも弦の種類、ギター自体の種類にもよりますので諸説ありますが一般的には半音〜1音程度緩める位で問題無いと思います。稀にケースに乾燥剤を入れておけば大丈夫と言う方がありますが、それを万能と考えるのは危険です。乾燥剤や加湿剤なども直接楽器に触れるとその部分だけ強過ぎる影響が出てしまうという事もありますのでそれぞれの使用上の注意をよく読んで正しく使うことが前提となります。 

「面倒だな〜」と言う方へ!

とはいえ、実際にご自分でどこまでやるのか? 「おまえはどうなんだ?」と聞かれたら正直に申し上げまして私は不精で何もやっていません。。。(コレは高級ギターを持っていないという証でも有りますが。。トホホ)そういう体たらく状態で今まで大きな問題になったということは無いですが、時に弦高の感じが違って弾きにくくなるというのは結構ありますね。。。しかし、実際に店員として当社に居る場合はいろいろ感じさせられます。ダメージを受けてしまった後に修理に持ってこられるお客様は実は結構いらっしゃいます。又、当店では湿度計と加湿器等を置いて管理しておりますが、それでも展示品にダメージを受ける場合が稀にあります(もちろんそれはそのままお売りしていませんよ!?そういう場合は修理代をかけるか、損して売る事になりますね。。)。特に暑い日にケースに入れたまま車に放置してしまい、高額ビンテージギターを取り返しの付かないことになってしまった方などもいらっしゃいます。場合によっては修理不能なダメージもあり得ます。 ただ大まかに言ってアジア系生産の激安楽器や中級クラスまでの国産楽器に関しましてはそれほど神経質になる事はないと思います。高級品ほど使われている質の高い材質、塗料、精度の高い組込み、塗装等程影響は受けやすいので注意が必要になってきます。 
いずれにせよダメージを受けてしまったら自分で責任を取らねばなりません。なってしまっては後の祭。。
ようは愛器に対する愛情の度合いではないでしょうか? まずはどんな楽器であれ「できるだけ毎日触って、弾いてあげる」それによりコンディションもわかるというものです。

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